さくら子

日本(ひのもと) さくら子です。 国難を乗り越え、美しい日本を取り戻す「モデル都市建設」に挑戦中です(*^_^*)v (アメブロでアカウント削除(BAN)によりこちらにお引越ししました(^-^)♪ )

タグ:プーチン

転載します)

プーチン大統領が小児性愛と悪魔崇拝のヨーロッパ・西洋文化、過度なポリコレを非難

西欧のモラルの低さ、世界の多くの人々が基本的な人間の良識と価値を忘れていると指摘

PDFデータ 
プーチン大統領のスピーチ 於ヴァルダイ国際討論クラブ会議 2014.10.24.pdf 
----- ----- ----- ----- ----- ----- ----- ----- -----
20141024 ウラジミール・プーチン
同僚、紳士、淑女、友人の方々、皆さんをヴァルダイ国際討論クラブ第11セッションにお迎えできましたことをうれしく存じます。


先ほど言われたように、今年はクラブを共催する諸団体にロシアの非政府組織、専門家グループ、一流大学などが新たに参加しています。討論の範囲を広げてロシアそれ自体に関連する問題だけでなく、グローバル・ポリティックス [=地球規模の政治] と経済を含めるという発想も提起されました。

組織と内容がこのように変更されたことにより、専門家による指導的な公開討論の場としてのこのクラブの影響力は強まることでしょう。 同時に「ヴァルダイ精神」ともいえる、この自由で開かれた雰囲気と、あらゆる種類のまったく異なる率直な意見を表明する機会が、今後とも存続することを希望しております。

この点に関する限りでは、私も皆さんの期待を裏切らず直裁率直に意見を発言するとの旨を申し述べさせてください。 私が申すことには少し手厳し過ぎると思われるものがあるかもしれません。とはいえ、真っ直ぐ正直に実際に思っていることについて話すのでなければ、このようにして会合を開いてもメリットはほとんどありません。もしそうでなければ、外交的会合の趣旨に従って誰もが本当に意味のあることを言わないほうがよいということになり、皆さんは有名な外交官の言葉を思い出して、外交で言葉を遣うのは真実を語らないためだと思い至るわけです。

私たちには会合を開く別の理由があり、お互いに率直に語り合うために集まっています。今日私たちが直裁で単刀直入になる必要があるのは、辛辣な言葉の応酬を行うためではなく、現に世界で起こっている事柄の真相を究明し、世界がさらに安全な場所ではなくなり、予測不可能性が増している理由、私たちの周囲の至る所でリスクが高まっている理由を理解する試みのためなのです。

今日の討論は 「世界秩序: 新たなルールかルールなきゲームか」というテーマのもとで行われました。私の考えでは、このテーマは今日私たちが迎えた歴史的転機と私たちのすべてが直面する選択を正確に言いあらわしていると思います。 現在世界が非常に急速に変化しつつあるという理解にはもちろん何ら新しいものはありません。 私はこれが今日の討論で語られていた事柄であることを承知しています。 グローバルな政治、経済、国民の生活において、また産業技術、IT、社会工学の分野において、人は劇的な転換が起っていることに気づかないわけにはいきません。

今、私の発言が、結局討論に参加した方々の一部がすでに述べたことの繰り返しになるとしてもお許しを願います。これを避けることは事実上不可能です。すでに詳細な論議が行われましたが、私の観点を提示しましょう。これは他の参加者の見解とある点で一致し、他の点では異なることでしょう。

現在の状況の分析を行う際に、私たちは歴史の諸々の教訓を忘れないようにしたいものです。
まず第一に、
過去において世界秩序の転換 ― 今日私たちが目にしている出来事は世界的規模のものです ― は、世界規模での戦争や紛争か、そうでなければ地域レベルの激しい紛争の連鎖を伴うのが通例でした。
第二に、グローバルな政治、地球規模の政治とは、何はさておき、経済的リーダーシップ、戦争と平和の問題、人権を含む人道的次元に関わるものです。

今日、世界は矛盾に満ちています。
私たちは信頼できるセーフティネットを整備しているかどうか、互いに率直に尋ね合う必要があります。
不幸にも、現在の大域的および地域的な安全保障体制が、激動から私たちを守ることができるという保証も確実性もありません。この体制は著しく弱体化し、断片化、変形されています。
国際的・地域的な政治機関、経済機関、文化協力機関もまた困難な時期を経験しつつあります。

そうです世界秩序を保証する仕組みの多くは、今では相当久しい昔、とりわけ第二次世界大戦直後の時期に創られたのです。私が強調したいのは、創立が当時にまで遡るこの体制の堅固さが、戦勝国の間の勢力均衡と諸権利に基づくだけではなく、この体制の「創立の父たち」がお互いを尊重し合い、他に対して圧力をかけようとせず、合意を達成しようとした、という事実に基づいていた点なのです。

最も重要なのは、この体制が発展する必要があり、その様々な欠陥にもかかわらず少なくとも世界で起こっている諸問題を一定の限度にとどめ、諸国間の自然な競争の強度を調整できることが必要だという点です。

時に非常な努力と困難を伴って私たちが過去数十年にわたり築いたこの抑制と均衡のメカニズムを、代わりになるものを何も築くことなく、単に壊してバラバラにしてしまうことはできないと私は確信しています。さもなければ私たちには暴力以外に何も手段が残されないことになるでしょう。

私たちに必要だったのは、合理的な再建を行い、これを国際関係のシステムの新たな現実に適合させることだったのです。

ところがアメリカ合衆国は自らを冷戦の勝者と宣言して後、これを必要とは認めませんでした。
秩序と安定を維持するために絶対に欠くことのできない諸国間の新たな力の均衡を確立する代わりに、このシステムをはっきりと大幅な不均衡に陥れる措置をとったのです。


冷戦は終結しましたが、既存のルールの尊重、あるいは新たなルールと基準の創出についての明確で透明な合意にもとづいて、平和条約が調印されることは結局ありませんでした。このため冷戦のいわゆる「勝者」が、自らの必要事項と利害に諸々の出来事が適合するよう圧力を加え、世界を作り直すことを決定したとの印象が生まれました。既存の国際関係のシステム、国際法、実施される抑制と均衡が、これらの狙いの妨げになった場合は、このシステムは価値がなく、時代遅れで、即座に廃止する必要があると宣言されました。

たとえをお許し頂くなら、この場合、新興成金が突然巨額の財産を世界の主導権と世界支配という形で手に入れる結果となったわけで、これはその際の彼らの振る舞い方なのです。
自らの富を、もちろん自分自身の利益のためにも賢明に管理する代わりに、
彼らは多数の愚行を犯した
と私は思います。

現在私たちが迎えている時代は、世界の政治で異なる解釈が行われ、故意に沈黙が守られている歴史上のある時期なのです。
国際法は、圧倒的な法律無視によって再三再四撤退を強いられてきました。客観性と正義は政治的ご都合主義の下で犠牲にされ、合法的な規範が恣意的な解釈と偏向した評価に取って代わられました。
同時に、世界的なマスメディアを完全に支配することによって、望むときに白を黒、黒を白に描くことができるようになりました。


一国とその同盟国、というよりもむしろ衛星国ですが、これらの国々が優勢だった状況では、世界的規模での解決への模索が、自国の処方箋を世界共通のものとして課そうとする試みに転じることがしばしばでした。このグループの野望が非常に大きくなった結果、彼らのロビー、権力の回廊で決められた方針が国際社会全体の見解であるかのように提示され始めました。ところが実際には、そうではなかったのです。

まさに「国家主権」という概念が大半の国々にとって相対的な価値となりました。
本当のところ、この時
画策されていた常套手段は、世界の唯一の権力の中枢に対する忠誠の度合いが大きいほど、しかじかの統治体制の正統性も大きくなる、というお決まりの定式だったわけです。


後ほど自由討論が行われますから、私は皆さんの質問によろこんでお答えし、皆さんに質問する自分の権利も用いたいと思います。間もなく行われるこの討論の際に、たった今私が提示した立論を誰かに反証させてみましょう。

服従を拒んだ者達に対する措置はよく知られており、幾度もの試みに耐えてきたものです。これらの措置には、武力行使経済的圧力やプロパガンダによる圧力内政干渉、またしかじかの紛争への非合法的介入や不都合な政権の転覆を正当化する必要がある場合には、一種の「超法規的」正当性に訴えることが含まれます。ここ最近、世界の多くの指導者に対してあからさまな脅迫が用いられてきたという証拠も増えています。自らに最も近しい同盟国を含めて世界中を監視下に置くため、いわゆる 『ビッグ・ブラザー』 が何十億ドルの費用を使っているのは故あってのことなのです。

私たちは自らに問うてみましょう。 「自分たちはこれに対して安心していられるだろうか。この世界に生きることはどの程度安全で幸福なのか。世界はどれほど公正で合理的になったかと。もしかすると、心配したり、議論したり、気まずい質問をしたりする理由は、本当はないのかもしれません。もしかすると、アメリカ合衆国の例外的な立場と主導権を発揮するやり方は、本当は私たち皆にとって喜ぶべき事柄であり、世界中の出来事へのこの国の干渉によって平和、繁栄、進歩、成長、そして民主主義がもたらされているのでしょうか。またもしかすると私たちはただリラックスして、これらすべてを享受するのがよいのでしょうか。

私に言わせれば、それは真実ではないのです。絶対に違います。

一方的な強権政策と自分たちのモデルの押し付けをすると、逆の結果が生まれ、紛争は解決される代わりに結局さらに激化することになります。 安定した主権国家に代わって混沌が広がり、民主主義の代わりに、あからさまなネオファシストからイスラム過激派に至るたいへん怪しげな層が支持されます。

何故彼らはこのような人々を支持するのでしょう。
それは彼らが自分たちの目標を達成する途上でこれらの人々を道具として使用することに決め、次いで指を火傷しては後ずさりするからなのです。
ロシアの言い回しで言うと、私たちのパートナーは相変わらず同じ熊手の上を踏みつけてしまう。つまり何度となく同じ過ちを犯すのですが、私はそのやり方には絶えずあきれさせられます。

かつて彼らはソ連と戦うためにイスラム過激派運動の資金援助を行いました。これらの過激派グループはアフガニスタンで戦闘を経験し、後にタリバンとアルカイダを誕生させました。国際テロリストによるロシアの侵略 (私たちはこれを忘れてはいません) と中央アジア地域諸国の侵略に対して、西側諸国はこれを支援したとは言わないまでも少なくとも目をつむり、私ならこう申しますが、情報提供と政治的・財政的援助を行ったのでした。アメリカ合衆国は、テロリストによるゾッとするような攻撃が国土そのものに加えられて、初めてテロリズムという共通の脅威に目覚めました。念のために申しますが、その当時アメリカ国民を支援し、9.11の恐ろしい悲劇に対して友人として、またパートナーとして対処した最初の国が私たちだったのです。

アメリカとヨーロッパの指導者達との話し合いの際、私はいつも世界規模の課題として共にテロリズムと戦う必要について語りました。私たちはこの脅威を甘受してこれを受け入れることはできませんし、ダブル・スタンダードを使っていくつもの別箇の部分に切り分けることもできません。私たちのパートナーは合意を表明しましたが、少し時間が経つと私たちは結局振り出しに戻ってしまいました。軍事行動がまずイラクで、次いでリビアで行われ、リビアは崩壊の瀬戸際にまで追いやられました。なぜリビアはこの状況に追い込まれたのでしょうか。今日ではリビアはバラバラになる危険にさらされた国で、テロリストたちの訓練場となっています。

エジプトの現在の指導者層の決意と英知だけが、アラブのこの主要国を混沌と過激主義者の跳梁跋扈から救いました。合衆国とその同盟国は、過去におけると同様、シリアでも直接反政府勢力への資金と武器の供給を行い、この勢力がさまざまな国からの傭兵によって諸階位を充当することを可能にし始めました。これらの反乱分子たちはどこで資金、武器、軍事専門家を調達しているのかお尋ねします。これらすべてはどこから入手するのでしょう。悪名高いISILは、どのようにしてとても強力な戦闘集団、実質的に本物の軍隊となることができたのでしょうか。

財源はどうかと言えば、今日、資金は麻薬から得られるばかりではありません。麻薬の製造量は、アフガニスタンに国際合同軍が駐留するようになって以来、単に数パーセント増にとどまらず何倍にも増えました。皆さんはこれをご承知です。テロリストたちは石油の販売からも資金を得ているのです。石油は彼らの支配地域で生産されており、彼らはこれをダンピング価格で販売し、製造と輸送を行うのです。けれども誰かがこの石油を買って再販し利益を得ても、早晩自分たちの国にやって来て破壊を広めることもあり得る連中にこうして資金を与えている事実については考えないのです。

テロリストたちはどこから新兵を補充しているのでしょうか。
イラクでは、サダム・フセインが打倒された後、軍隊を含む国家の機関は荒廃したまま放置されました。その当時私たちは、細心の用心をするようにと申しました。あなた方は人々を路頭に追いやっているけれど、この人たちはそこで何をするのでしょう。彼らは正しかろうと正しくなかろうと地域大国のリーダーの地位にあったのを忘れないでくださいよ。これからこの人たちをどのような職業の人間にするのですか、と。

その結果どうなったでしょう。数万人の兵士、士官、前バース党活動家が路頭に追いやられ、現在では反政府勢力の序列に加わっています。おそらくこれによって、イスラム国グループが非常に実働的であると判明した理由が説明されるでしょう。軍事的観点からとても実働的に行動しており、一部にたいへんプロフェッショナルな人々がいます。ロシアは繰り返し、一国による一方的な軍事行動、主権国家の内政への干渉、過激主義者・急進主義者にちょっかいを出す危険について警告を行いました。 私たちは、これらのグループにテロリスト組織のリストに載っている中央シリア政府、とりわけイスラム国に対抗させておくことを主張したのです。 それに対して何か成果が見られたかと言えば、このアピールは無駄に終わりました。

時として、私たちの同僚・友人たちは自らの政策の帰結と絶えず闘っており、自ら作り出した危険に対処することにすべての努力を投入しますます大きな代償を支払っている、との印象を私たちは受けます。

同僚の皆さん、現在の一極支配の時代は、たった一つの権力の中枢があるだけでは世界全体の諸々のプロセスを管理することができない、ということを疑う余地なく証明しました。それどころかそのような不安定な構造物は、地域紛争、テロリズム、麻薬取引、宗教的狂信、盲目的愛国心、ネオナチズムのような現実の脅威に対抗できないことが明らかになりました。また同時にこれは、心した愛国の誇り、世論操作や、強者が弱者をいじめ、抑圧するのを放置することに、大きく道を開いてしまいました。

本質的に、一極世界はただ人々と国々に対する専制権力を正当化する手段であるというほかありません。リーダーを自称する人にとってさえ、一極世界はあまりに不愉快で、重苦しく手に負えない負担だということがわかったのです。この討論の場で少し前にこの関心の方向に沿ったコメントが加えられましたが、私もまったくこれに賛成です。これが、この新たな歴史の段階で、アメリカの主導権を永続させる都合の良いモデルとして偽の二極世界の外見を再び作り出そうとする諸々の試みが見られる理由なのです。アメリカの政治的プロパガンダで、かつて主要な敵であったソビエト連邦の地位に代わるのが誰なのか、誰が悪の中枢にされようと大差はありません。条件が合えば、これは核技術をわが物としようとする国としてのイラン、世界最大の経済大国としての中国、核超大国としてのロシアでもあり得るのです。

今日、世界を寸断し、新たな分割線を引き、何かのためではなく、誰か(誰でも)に対抗するために連立を企てようする新たな努力が見られます。それは、かつての冷戦期のように敵のイメージを作り出し、この主導権、あるいはお望みなら、一方的強権政策を行使する権利を得ようとする努力なのです。冷戦の際はこのような状況の見せ方が行われていました。私たちは皆これを理解しますし、知っております。
アメリカ合衆国は同盟諸国にいつも言いました。
「私たちには共通の敵がいる。恐ろしい仇で悪の中枢だ。私たちは同盟国であるあなた方をこの敵から守っている。だから私たちにはあなた方にあれこれ命令し、この集団防衛のために自分たちの政治・経済的利害を犠牲にして応分の代償を支払うよう強制する権利がある。だがもちろん、そのすべてを管理するのは私たちなのだ。」
要するに、今日、変化しつつある新しい世界でグローバル・マネージメントのお馴染みのモデルを再生産しようとする試みが見られるわけですが、そのすべてはアメリカ合衆国の例外的な地位を保証し、政治・経済的な分け前を受け取るためのものだというわけです。


しかしこれらの試みは現実からますます乖離し、世界の多様性と両立しなくなっています。この種の措置のせいで対立と対抗手段が生まれるのは避けがたく、望まれる目標とは逆の効果が生じます。政治が性急に経済に干渉し合理的決定の論理が対決の論理に取って代わられると、何が起こるのかを私たちは目にしています。対決の論理では、事業の国益を含めて自らの経済的地位・利益は損害をこうむるばかりです。

合同経済プロジェクトと共同投資を行なえば、国々は客観的に一そう緊密に結びつけられ、国家間の関係で生じる目下の諸問題を片付ける助けになります。しかし今日、グローバル企業のコミュニティーは、西側諸国政府からの先例のない圧力に直面しています。私たちは 「祖国が危機に瀕している」、「自由主義世界が脅威に曝されている」、「民主主義が危うくなっている」といったスローガンを耳にする時、どのような事業、経済的便宜とプラグマティズムについて語ることができるでしょうか。そこで誰もが動員される必要があります。それが現実の動員政策の有様なのです。

諸々の制裁は、すでに世界貿易の基礎、WTOルールと私有財産の不可侵の原則を弱体化させつつあります。これらは、指摘すればそもそもまさに西側諸国の利益となったモデルである、市場、自由、競争に基づく自由主義のグローバル化のモデルに打撃を与えているのです。こうして今や、西側諸国はグローバル化のリーダーとしての信用を失う危険を冒しています。これが何故必要だったか、私たちは自問しなければなりません。
結局のところ、アメリカ合衆国の繁栄は、投資家と海外のドル・米国債券保有者の信用に大きく依存しています。明らかにこの信用が現在弱体化しつつあり、今ではグローバル化によって得られた成果に対する失望の気配が多くの国々に見られます。

よく知られているキプロスの前例と政治的動機による制裁は、経済的・財政的主権や、外圧のリスクから自らを守る方法を見いだしたいという国々、またはそれらの地域グループの望みを、支援しようとする傾向を強めたにすぎません。
ますます多くの国がドルへの依存度を軽減する方法を捜しており、これに代わる金融・決済システムと準備通貨の準備を行っていることがすでに私たちには分かっています。アメリカの友人たちは、今まさに自らが座っている木の枝を切り落そうとしているところなのだと私は思います。政治と経済を混同してはいけないのですが、ところがそれが今起こっている事なのです。 私はいつも、政治的動機による制裁はあらゆる人に損害を与える過ちと思っていましたし、今もそう思っています。 私たちは後ほどきっとこの主題を再び取り上げることと思います。

これらの決定がどのように行われたか、誰が圧力をかけていたかを私たちは知っています。けれどもロシアは感情的になって気分を害したり、誰かの住処に物乞いに行くつもりはないことを強く主張したいと思います。 ロシアは自給自足できる国なのです。私たちは、すでに形成されている海外経済環境の内側で取り組みを行い、国内生産と科学技術を発展させ一層の決断力を持って行動することでしょう。過去に諸々の出来事が起きた時そうであったように、外圧は私たちの社会を強固にし、常に油断なく主要な開発目標に全力を注がせるだけなのです。

もちろん制裁は障害となるものです。彼らはこれによって私たちに痛手を負わせ、発展を阻み政治・経済・文化的に孤立させようとしている。言い換えれば、強いて私たちを後進的な地位に置こうとしているのです。
けれどもさらにもう一度申しましょう。今日、世界は以前とは非常に異なる場所となっているのだと。 
私たちには、誰かと縁を切って自らを隔離し、経済自立国家として生きようとして、一種の閉ざされた開発の道筋を選ぶつもりはありません。経済・政治的関係の正常化を含め、対話に対して私たちは常に開かれています。ここで期待されるのは、先進国の商工団体のプラグマティックな [=理論よりも実際の経験・観察に導かれた取り組みと立場なのです。 

この頃ロシアはヨーロッパに背を向けているようだ ― 今回の討論でも恐らくすでにそのような発言がありました ―、新しいビジネス・パートナーを殊にアジアで探しているようだ、と一部で言われています。これについては、そのようなことは全くないと申しましょう。 アジア太平洋地域での私たちの積極方針は、昨日始まったばかりのものでも制裁に対応したものでもなく、すでに相当の年月の間踏襲されてきた政策です。 西洋諸国を含む他の多くの国々と同様、私たちが経験したのは、アジアが世界の経済と政治でますます大きな役割を果たしており、不利益をこうむらずにこれらの発展を見過ごす余裕はまったくないということなのです。

再度申しますが、これは現在誰もが行っていることですし、わが国は地理的に多くの部分がアジアにあるのですから、それだけ一層私たちもそうすることでしょう。 この地域で私たちが競争上の優位性を活用しない、などということがあるでしょうか。もしそうしないのならば、よほど先見の明がないということになってしまいます。

アジアの国々との経済的な結び付きを発展させ、共同統合プロジェクトを実施すれば、わが国の国内の発展のための大きなインセンティブが生まれます。今日の新たな人口統計、経済、文化の動向のすべては、唯一の超大国への依存が客観的に減少するであろうことを示唆しています。これについては、これまで欧米の専門家たちが議論を行い、著作を著してきました。

おそらくグローバルな政治における諸発展は、グローバル経済で私たちが目にしている諸発展、すなわち個別のニッチをめぐる激しい競争や特定の地域にみられる頻繁な指導者の交代を反映することでしょう。 これはまったく起こりうる事柄です。

グローバルな競争では、教育、科学、健康管理、文化のような人道的要素が一層大きな役割を果たすことは疑いがありません。またこのことは国際関係にも大きな影響を及ぼします。その理由の一部を挙げると、これらの「ソフト・パワー」の力は、巧妙なプロパガンダの詐術よりも、人的資本の開発に掛る実際の功績に大きく依存するという事情があるのです。

同時に、いわゆる多極的世界の形成は(私は同僚の皆さんにこの点にもご注意願いたいと思います)それ自体としては安定性を改善するものではありません。それどころか、逆のケースとなる可能性が一層高いのです。世界が平衡に達するという目標は、多くの未知数を含む方程式として、かなり難しい問題に変わってきているのです。

ですから、たとえ厳格で不都合なことがあるとしてもルールに従って行動することを選ぶというのではなく、むしろまったくルールなしに行動することを選ぶとすれば、私たちの将来はどうなるでしょうか。しかもこの筋書きはまったくありうる話で、世界情勢の緊張を考慮に入れると、これを除外することはできません。現在の動向を考慮してすでに多くの予測を行うことが可能ですが、それらは楽観的なものではありません。私たちが互いの誓約と合意の明確なシステムを創らず、危機的状況の管理と解決のための仕組みを築かないならば、世界全体が無政府状態に陥る兆候が拡大することは避けられないでしょう。

今日すでに私たちは、世界の主要国が直接または間接に参加して一連の暴力的衝突が起こる可能性が、急激に高まっているのを目にしています。しかも危険因子としては、従来の多国間の紛争のほか、個々の国家の内部での不安定があり、これは特に主要国の間で地政学的利害が交差する地点や文化、歴史、経済的な文明大陸の境界地帯にある国 [/民族] に当てはまります。

ウクライナについては詳細な討論が行われ、さらにいくらか討論が行われることと思いますが、これは国際的な勢力均衡に影響を及ぼすような種類の紛争の一例で、これが最後の紛争にならないことは確かだと私は考えます。ここから、軍縮協定の現行システムを破壊するその次の本物の脅威が生じます。この危険なプロセスは、2002年にアメリカ合衆国が弾道弾迎撃ミサイル制限条約を一方的に破棄し、次いでグローバル・ミサイル防衛システムの創出を活発に追究し始めた際アメリカによって開始され、今日まで継続されているのです。

同僚、友人の皆さん、

この危険なプロセスを開始したのは私たちではなかったことを私は指摘したいと思います。再び私たちは、諸国家が直接衝突するのを防ぐものが、利害の均衡と相互の保証である代わりに、恐怖と相互絶滅の均衡である時代に陥ろうとしています。 法的・政治的手段がないため、武器が再び世界的議題の焦点になりつつあり、国連安全保障理事会の承認がまったくなくても場所と方法を問わず武器が使用されています。また安全保障理事会がそのような決定を下すことを拒む場合には、時代遅れの無能な機関であると即座に宣言されます。

多くの国家には、自ら核爆弾を調達する以外に主権を確保する方法が分かりません。これは極めて危険です。私たちは協議の継続を強く要求し、協議を支持するばかりでなく、核兵器保有量の削減に向けた協議の継続をあくまでも求めます。核兵器は世界で少なくなれば少なくなるほど良いのです。 また私たちには、一切のダブル・スタンダードを排して本気で協議を行う場合に限り、核軍縮について非常に真剣に具体的に話し合う用意があります。

今私が言おうとしているのはどのようなことなのでしょうか。多くの種類の高精度兵器は、性能の点ですでに大量破壊兵器に近づいています。 核兵器を全面的に放棄するか、その潜在量を大幅に削減する場合、高精度システムの開発・製造で先進的な地位にある国家が明らかに軍事的に優位に立つでしょう。戦略的均衡が破れると不安定になる可能性が高くなります。いわゆる世界規模での最初の先制攻撃の使用の誘惑に駆られる可能性があり、要するにリスクは減るのではなく、強まるのです。

次に明らかに脅威となるのは、民族・宗教・社会的な紛争が一層深刻化することです。このような紛争は、それ自体危険であるばかりでなく、無政府状態、無法状態、カオス [混沌] の状態にある地帯を周辺につくりだすため危険です。これらの場所はテロリストや犯罪者達には快適で、海賊的行為、人身売買、麻薬取引が蔓延します。

ちなみに、当時私たちの同僚 [=米国側] は何らかの形でこれらのプロセスを操り、地域紛争を利用して「カラー革命」を自らの利害に適うよう企てようとしたのですが、これは取り返しのつかない大きな変化をもたらすこととなりました。 制御されたカオスの理論の創案者たち自身にもカオスをどう取り扱えばよいかはわからないらしく、彼らの足並みは乱れています。

私たちは、支配エリートと専門家コミュニティの両者によって行われる討論を綿密に追跡しています。これは昨年一年間の西洋諸国の報道出版物の記事の見出しを見れば十分なのですが、同じ人々が民主主義の闘志と呼ばれており、イスラム教徒についても同様です。まず革命について記事が書かれ、次いでこれが反乱・政治的社会的動乱と呼ばれます。結果は明白で、さらに地球規模でカオスが拡大することになります。

同僚の皆さん、この地球規模の状況を考えると、今やものごとの基本となる事柄について合意が始まる時がきています。これは途方もなく重要かつ必要なことであって、自分の陣営に戻るよりもほるかに良いことなのです。 私たちは皆、共通の問題を直視するほど運命を共にしていることに気づきます。この状況から脱出するための論理的な方法は、国々や社会が協力を行い、増大する諸課題に対して共同で答えを見つけ、共同でリスク管理を行うことです。確かに私たちのパートナーの一部には、ある理由からそのことを思い出すのは自らの利害に適う場合に限るという者たちもあるのですが。

実際的経験は、課題に対する共同の解決策が万能薬とならないことを教えており、私たちはこれを理解する必要があります。それに大半のケースでは、そのような解決策に達することは困難です。 国益の相異、さまざまなアプローチの主観性を克服することは容易ではなく、特に文化・歴史的伝統が異なる国々のこととなると容易ではありません。しかしそれにもかかわらず、私たちには、共通の目標を持ち同じ基準にもとづいて行動し、共に実際に成功を遂げた諸々の実例があるのです。

シリアの化学兵器の問題の解決と、イランの核開発プログラムに関する実質的な対話、また同様に、ある程度前向きの結果を得た北朝鮮問題への私たちの取り組みについて皆さんに想起していただきたいと思います。将来、私たちがこの経験を地域的・大域的な課題の解決のために用いることができないということがあるでしょうか。

安定と安全を可能にする一方で、健全な競争を促進し、発展を妨げる新たな独占の形成を許さない新しい世界秩序 ― この秩序の法的・政治的・経済的根拠となり得るのは何でしょうか。誰かが今すぐに余すところなく包括的な既成の解決方法を提供できる、ということは到底あり得ません。私たちは幅広く諸政府、グローバル企業、市民社会、この討論クラブのような専門家の討論の場から参加者を得て、大規模な作業を行う必要があるでしょう。

とはいえ成功と本物の成果が得られるのは、ただ国際情勢に参加する主要な国々が利害の調和、道理にかなった自制について合意することができ、積極的で責任あるリーダーシップの模範を示しうる場合だけであることは明らかです。私たちは一国による一方的な行動の限度をはっきりと見定めなければならず、多国間で機能する仕組みを利用する必要があります。また国際法の実効性の改善の一環として、安全と人権、国家主権の原則とあらゆる国に対する内政不干渉の原則を保証するために国際社会の諸行動の間のジレンマを解決しなければなりません。

まさにこれらの行動の衝突のために、複雑な国内のプロセスに対し外部から恣意的な干渉が加えられることが増々多くなっています。このため幾度となく世界の主要プレーヤーの間に危険な対立が誘発されるのです。主権の維持という課題は、世界の安定の維持と強化にあたってほとんど最優先の課題となります。

明らかに、外部からの力の使用の基準を議論することはきわめて困難であり、これを個々の国々[/国民、民族] の利害と切り離すことは実際には不可能です。とはいえ誰にとっても明らか合意事項がなく、必要な合法的干渉について明確な条件が定められないと、危険ははるかに高まります。

国際関係は国際法に基づかなければならず、国際法そのものは正義、平等、真理などの道徳原理に基づくべきであることを補足として付け加えましょう。 たぶん最も重要なのは、自分のパートナーたちと彼らの利害に対する尊重です。これは疑う余地のない決まり文句ですが、ただこれに従うだけで世界の情勢が抜本的に変わりうるのです。

国際機関・地域機関の実効性を回復することは、私たちにその意思があれば可能である、と私は確信します。殊に第二次世界大戦後つくられた諸機関はまったく世界共通のもので、現在の情勢を管理するのに十分な最新の実質を与えることが可能ですから、何も一から新たに築く必要もない。 これは 「未開発地域」 ではないのです。

これは、かけがえのない中心的な役割を果たす国際連合の取り組みの改善についてもいえることですし、また過去40年のうちに欧州大西洋地域の安全と協力の確保に必要な仕組みであることがわかった欧州安全保障協力機構についても同様です。今もなお南東ウクライナの危機を解決する試みに際して、この機構は非常に積極的な役割を果たしていると言わなければなりません。

ますます制御不能となり、さまざまな脅威を伴う国際的環境の根本的変化を踏まえ、私たちは責任の重い諸大国の新たな世界的コンセンサスを必要としています。これは、古典的な外交の精神による何らかの地域的な取決めもしくは強国の勢力範囲の分割、または誰かが地球を完全に支配することに関わるものではありません。私たちが必要とするのは新しい型の相互依存だと私は考えます。私たちはこれを恐れるべきではなく、それどころかこれは諸々の立場を調和させる望ましい手段なのです。

地球上の一定の諸地域が強くなり成長することを考えると、特にこれは実際上重要です。この強化と成長のプロセスでは、これらの新たな複数の極を組織化して影響力のある地域組織を創出するとともに、これらの地域組織の相互作用のルールを発達させることが客観的に必要となります。 これらの中枢間の協力によって世界全体の安全保障と政策・経済の安定性は著しく増大されることになるでしょう。 けれども [地域組織=中枢間の] そのような対話を確立するためには、互いが相補的に振る舞い、誰もわざと争いや対立を強いることができないよう、あらゆる地域の中枢とその周囲に形成される統合のための諸々のプロジェクトが互いに等しく発達の権利を有する必要がある、との前提条件から出発する必要があります。さもなければ、そのような破壊的な行動によって国家間の絆が破綻することになり、諸国家自らが極度の苦境にさらされるか、ことによると全面的に破壊されてしまうでしょう。

昨年の出来事を皆さんに思い出していただきたいと思います。私たちはアメリカとヨーロッパのパートナーたちに、例えばウクライナの欧州連合加盟を性急に秘密裏に決定することは経済への深刻なリスクをはらんでいると伝えました。私たちは政治については何も言わず、ただ経済について考えを伝え 「事前の準備なくそのような措置を取れば、ウクライナの主な貿易パートナーであるロシアを含めて他の多くの国々の利害に抵触する、「多数の人が話合いに加わることが必要である」と意見を述べました。ちなみにこの件については、私は皆さんに例えばロシアのWTOへの加入交渉が19年間続いたことを想起していただきたいと思います。これは非常に困難な作業でしたが、一定のコンセンサスに達しました。

なぜ私はこのことを持ち出すのでしょうか。その理由は、私どものパートナーたちがウクライナのEU加入プロジェクトを実行する際、いわば裏口を通って自分たちの商品とサービスを携え私たちのところにやって来ようとしたからなのです。私たちはこれに同意しませんでしたが、この点については誰も私たちに質問をしませんでした。私たちはウクライナのEU加盟に関連するあらゆる論題について、実に粘り強く話し合いを行いました。けれども私は強調したいのですが、これは全く礼儀正しい仕方で行われ、起こりうる問題を示して、疑う余地のない論拠と首尾一貫した論理によって論証を行ったのです。 誰も私たちの言うことに耳を傾けることを望みませんでしたし、話し合いたいと望むこともありませんでした。 彼らはただ、これはあなた方とはまったく関わりのないことだと言うばかりで、後は何の言葉もなく話し合いはそれでおしまいだったのです。こうして包括的ではあるが ― この点を私は強調しますが ― 文明化された、礼儀正しい対話の代わりに、結局政府が転覆される羽目になりました。彼らはこの国を、経済破綻と社会の崩壊、膨大な死傷者を伴う内戦というカオスの真っ只中に陥れたのです。

一体これは何故なのでしょう。 私が同僚の人々に理由を尋ねると、答えはもはやなく、誰も何も言いません。まさにそれが答えで、誰もが途方に暮れており、それを言いあらわすとこのような結果になったのです。これらの行動は勢いづけるべきではなかったのですが、そうしていればこうした結果にはならなかったことでしょう。 結局のところ (これについてはすでにお話ししましたが) ヤヌコヴィッチ前ウクライナ大統領は一切について署名を行い、一切について同意しました。何故そうするのか。これにはどのような意味があったのでしょう。これは文明人が問題を解決する方法でしょうか。革命に必要なものを急いで寄せ集め絶えず新たな「カラー革命」をでっちあげる者たちは、自らを 「才気あふれる芸術家」 とみなして留まることをまったく知りません。

統合された諸連合のための取り組み、地域組織の協力は、透明で明快な根拠に基づいて築かれるべきであると私は確信しています。ユーラシア経済連合が形成されたプロセスが、このような透明性の良い例です。このプロジェクトの当事者である国々は前もって自らの計画をパートナーたちに伝え、WTOルールと完全に調和する連合のパラメータ、この取り組みの諸原則が定められました。

付言すれば、私たちはユーラシア連合とヨーロッパ連合の具体的な対話が開始されることも歓迎していたことでしょう。ちなみに、彼らはこれも同様に完全に拒絶したのですが、これまた理由がはっきりしません。何をそんなに恐れているのでしょう。

またもちろん、このような共同の取り組みでは、経済的・人道的協力のため大西洋から太平洋にかけて遥かに広がる共通のスペースを創出する必要について対話を行う必要があると考えられます (これについて私は何度も話をし、少なくともヨーロッパでは、西洋の私たちのパートナーの多くが賛成すると述べるのを聞きました)

同僚の皆さん、ロシアは選択を行いました。私たちの優先事項は、自らの民主的で開かれた経済組織をさらに改善すること、国内の発展を加速すること、世界のあらゆる有益な最新の傾向を考慮に入れること、そして伝統的な価値と愛国心に基づいて社会を統合・強化することなのです。

私たちには統合を志向する積極的、平和的な基本方針・政治日程があり、現在、ユーラシア経済連合、上海協力機構、BRICS、その他のパートナー諸国の同僚たちと共に積極的に作業を行っているところです。この政策の狙いは諸政府間の絆を発展させることで、これらを断ち切ることではありません。 私たちは何かのブロックを急いでまとめようと企てているのではありませんし、打撃の応酬に参加しようとしているわけでもありません。

ロシアが何らかの帝国を樹立し、近隣諸国の主権を侵そうとしているとの申し立てや言明には根拠がありません。ロシアは、世界でいかなる特別の、排他的な立場をも必要とはしていない ― このことを私は強調したいと思います。私たちは他者の利害を尊重するとともに、ただ自らの利害が考慮され、自らの立場が尊重されることを望むばかりなのです。

私たちは、世界が変化と世界規模の転換の時代に入り、この時代にあって皆が格別の用心、軽率な措置を避ける能力を必要としていることをよく承知しています。冷戦後の時期、世界規模の政治への参加者たちは、幾分これらの資質を失いました。今、私たちは彼らに思い出させる必要があります。さもなければ平和な安定した発展への希望は危険な幻想となり、今日の混乱は、ただ世界秩序崩壊の前触れの役割を果たすに過ぎないことになるでしょう。

そうです、もちろん私はすでに申しました。一層安定した世界を築くことは難しい課題だと。 私たちが今話しているのは、長い困難な取り組みのことなのです。私たちは第二次世界大戦後、[国々、地域組織の] 相互作用のルールを発達させることができました。また1970年代には、ヘルシンキで一つの合意に達することができました。私たちの共通の責務は、現在の新たな発展段階で、この根本的な課題を解決することなのです。

ご清聴ありがとうございました。

米国議会に於けるゼレンスキー演説「真珠湾攻撃を思い出してほしい」
日本人としても「米側の思い」を知るのはとっても大切だな…と思いました。

同時にまた、当時アジア解放と祖国を護る為に立ち上がり、尊い命を捧げて下さった日本人にも思いを馳せてみたい思います。

 

【1】日本の先人の思い
開戦当時の日本人の心情(動機)
は結果を見れば明白です。
大東亜戦争は日本が勝った
ビルマ外相ウー・ヌー崇高な理想と高潔な目的

先ずは、大東亜戦争に至る迄の時代的背景を知らねばなりません。
米が、戦争を起こした目的~中共を造ったのはユダヤ 6s
宣戦通告なしに戦争をはじめたのは米国1大
以下数年前、西尾幹二先生の「焚書図書開封」(YouTube削除されています)を学び,執っていたノートを参考に書きます。

★GHQ焚書図書「國際聯盟とは何だったのか_大東亜戦争調査会」より。

以下、抜粋

この満州事変に最も妨害工作をなしたのは国際連盟であった。

1931年9月21日支那政府から正式(…)があって以来、翌々年の1933年3月27日、我が国が連盟脱退に至る迄の間、終始一貫して対日妨害工作に狂奔したのである。その反日態度は

第一には

国際紛争の平和的解決という理想主義的立場から見ても、返って事件を拡大する結果に陥り、不見識の謗りを免るべくもなく、

第二には

公平な態度で国際紛争に善処する筈のものが

徹頭徹尾片手落ちな援支反日の態度を変えなかったことも、

連盟の根本趣旨から見て矛盾撞着も甚だしいものと言わざるを得ない。

また第三には

現実政治論から見ても、日本をして連盟脱退を余儀なくせしめたことは

連盟の世界勢力としての威信を傷つけたことになり、実質的な利害を無視したものである。

連盟のとった態度は、右の所見から見て全く支離滅裂といわざるを得ない。 

(略)

そもそも連盟内部に於ける日本と蒋介石政権との地位及び世間的評価を比較してみても

蒋介石政権は初めから連盟の善良なるメンバーではなかった。

幾多の連盟規約違反の行為が度重なっていた。

いわば国際的無頼漢ともいうべき、蒋介石政権のやり口に終始していた。

中でも最も目立った特異な点は、数か年に亘って連盟の会費を滞納して、恬(てん)として憚らなかったことだ。

従って満州事変前に於いては、連盟内部では蔣政権と言えば不良メンバーの代表的なものとされ、悪行の的になっていた。

これに反して日本は
イギリス、フランス、イタリアと並んで常任理事国として
忠実に義務を履行するという消極的な部分だけではなく、積極的にもあらゆる面に於いて連盟陣営に全面的協力を惜しまなかった。

いわば模範メンバーで、同じ東洋からの連盟参加ではあるが日支両国は、宛然、善悪両極端の典型的メンバーの如きを呈していた。

これは当時連盟事務局の所在地ジュネーブに於いても、パリやロンドンに於いても

連盟関係者が異口同音に発する言葉であった。

----- ----- ----- -----

(西尾幹二氏の解説)

「そうだったと思いますよ。

日本人は大人しいし、紳士的だし、アコギな事は言わないし、しないし、お金はちゃんと払うし…それなのに、虐められたんだよ。。。。

何故だろうね?これ、謎だよね、本当に。。。

今、我が国に迫っている運命だって、似ているんですよ。

----- ----- ----- -----

然るに一度満州事変が連盟の(…)に上るや、連盟の態度は終始一貫して

反日援支の手を緩めなかった。

その理由は(…)にあるか?

これは誰が見ても支那が連盟の大事なメンバーであるから、という理由に依るものでないのは明らかだ。

いわんや日本の連盟脱退という危険が目の前に迫っていたに於いてはおやである。

連盟が日本を失うことは連盟の世界性を失う事であり、ひいては再び世界大動乱の

緒口となる懸念すら尠(せん:少ない)しとなる当時の情勢であったのだ。

これに想到すれば、連盟のとった徹底的な援支・反日の理由は連盟の表面だけを見たのでは何人にも理解できないものである。

連盟の真の正体を衝き、その内部のカラクリを見なければこの不思議な態度は氷解できないないのである。

----- ----- 抜粋、ココ迄 ----- -----

以上、日本が置かれていた状況の中で、既に真珠湾攻撃以前から、アメリカから上図のような戦闘行為を、宣戦布告無しに受けていました。

 

【2】米側のキモチ

マックス・フォン・シュラー
次にゼレンスキーさんが「思い出してほしい」と訴えかけたアメリカ人はどうだったかを
一次史料から確認します。マックス・フォン・シュラー氏の証言が頷けます。

●ルーズベルト政権での陸軍長官ヘンリー・スティムソン

彼は真珠湾攻撃の約二週間前の日記にこう記しています。

----- ----- ----- -----

(1941年11月25日)

「当面の問題は、我々があまり大きな危険にさらされることなしに、
いかにして日本側に最初の攻撃の火蓋を切らせるような立場に彼らを追い込むか!

ということであった。これはむずかしい命題であった」

----- ----- ----- -----
Stimson diary, November 25, 1941)

差し迫った日本との戦争の証拠について議論するために、ルーズヴェルト大統領に会った。問題は、

『我々にあまり危険を及ぼさずに、いかにして彼ら(日本)を先制攻撃する立場に操縦すべきか

----- ----- ----- -----

(真珠湾攻撃の一報をルーズベルトから受けたスティムソンの日記)

「パールハーバーのニュースを聞いたとき(略)
安堵relief)の気持ちだった。」

----- ----- ----- ----- ----- ----- ----- ----- -----

アメリカ無線監視局の局長ジョセフ・ロシュフォート

(この頃アメリカは日本に対し全面的禁輸措置をとり、これはいわゆる最後通牒というべきものでした。これについてアメリカ無線監視局 ロシュフォート局長は以下のように述べています。)

 「われわれは彼らの資金も燃料も貿易も断ち、
日本をどんどん締め上げている。
彼らには、この苦境から抜け出すには、
もう戦争しか道は残されていないのがわかるだろう」

----- ----- ----- ----- ----- ----- ----- ----- -----

 

当時「彼ら」チャーチル、ルーズベルト、ハリマンそして、他のスーパー・パワー・エリート達も共通していたのは皆さん苦しんでおられたということです。

そう!「戦争したいのに」日本の中枢は総力戦を避けようとする、

アメリカの思う様に動かない日本に対しヤキモキする様子が窺えます。米側は様々な策謀を巡らせ、実行しました。

  ■米国が描いた台本「真珠湾奇襲」

 

ルーズベルトも日本に中国経由で宣戦布告無しで戦闘行為(上図「宣戦布告なしに…」)を企んだり

経済封鎖など散々日本を痛めつけていたのに…日本は忍耐強い。

米側は苦心していたのです。

そうして漸く、米国側が操っていた日本の左翼勢力が要望に応えてくれました。

1941127日(アメリカ時間)、日本の真珠湾攻撃のニュースが入りました。

●チャーチル

当時ロンドンでチャーチルと会談していたアヴェレル・ハリマンの証言です。

会談の場に真珠湾攻撃の一方が入った時、チャーチルの横にいたアヴェレル・ハリマン特使の証言…

「『非常に長い苦しみから解放されたようだ』

チャーチルが電話でルーズベルトに話していた」

と。この証言は有名な話です。

「とにかく日本が真珠湾攻撃してくれてホッとしたと喜んだそうです。

 

●アメリカ商務長官から外交顧問になったハリー・ホプキンス

「真珠湾攻撃は、かけがえのない贈り物だった」


以上当時の様子を思い起こしてみました。






プーチン大統領のウクライナに対する主張は分かりますが、
その言い分を通されるならば,ソ連からロシアになった時点で
2014年以降ウクライナを牛耳っているのと
【同じ勢力が侵略した、北方領土】を、返還なさるべきでした。

「北方領土はロシアのモノだ」…は、筋が通っていません。
愛国者のプーチンが反グローバリズムならば アメリカ主導でDSの勢力が奪った北方領土を返還しないのは何故でしょうか?

プーチン大統領の主張「返還したら米軍基地を置くから返せない」は
盗んだ国が、上から目線で言う資格はありません。
我が国は
🇯🇵國軍を置き、二度と侵略させぬよう護る!🇯🇵
と反論すべきです。
「蛍の光」歌詞4番 千島




真の主権を取り戻す!!

事態は急展開?ゼレンスキー大統領は既に国外に脱出したとの情報もあります。 ゼレンスキー大統領から緊急訴え 「ウィンニッツァ軍用飛行場は8発のミサイルで破壊された。 我々は西側指導者が我が国上空に飛行制限空域を設定し、 ロシアのミサイルや航空機を排除してくれなければ、 助からないだろう…我々が救われる道はそれしかない!」  

どの様に事態が変化しようと最終的にこの世界を救うのはプーチンさんでもトランプさんでもありません。それは、日本です。
(GHQ焚書図書「政党を脱退して日本国民に問う」松岡洋右より)国立国会図書館 (日本精神で)現代文明(世界)、全速力で自殺に向かって走っておるこの現代文明を救ってやるということであります。 我々大和民族が本当に日本精神に立ち還ってどうしても(世界を)救ってやらなければならぬ。私の見たところは、その破滅に向かって自滅に向かって全速力で突進しつつある現代文明から人類を救い得る能力を持っておるものは今日、世界中でわが大和民族のみだ、即ち天から課せられた使命を大和民族は持っているのであります。
日本は今一度、日本精神を取り戻すべきです。 プーチン大統領がディープステートと闘う救世主のように言う方もおられるのですが、 では何故プーチンは、ディープステートが主導し「彼ら」の要望に副って盗った北方領土を返還しないのでしょうか? 勿論プーチンの主張は以前からこうです「北方領土に米軍を配置するからだ」と。
これに対し日本は、曖昧な返事をしました。 20161119 君の側近が『島に米軍基地が置かれる可能性はある』と
日本はこれに対し、クッキリと反論すべきです。 「ロシアはそのような事を言えた立場ではない。 我が國は『國軍』を置いて、二度と君たちに盗らせないよう、命がけで領土を護る!」と。 昨日の記事でも書きましたが、アメリカの隠れ植民地である日本は、米軍が作文し突きつけた『憲法と称する文書』を戦後ずっと守り通しています。 また核に対しても、今月3日岸田総理は記者の質問に対し以下のように答えました。
 ●記者「非核三原則で国民の命守れる?」
「彼ら」が政略的に仕組んで日本に強要したものを
守っていれば日本国民の命を守れるのでしょうか!?
非核三原則 ノーベル平和賞
ロシアには隣国ウクライナが「彼ら」の傀儡政権だと危険であるように 日本にも、真の主権を取り戻し中立の立場でいて欲しいと願っているのではないでしょうか。 日本はどの程度自分達で独自に物事を

日本は大人の国だと思っていました
このままDSの傀儡であり続ければ日本は亡国の民となるかも知れません。
先ずは日本精神である『助け合い主義』が日本中に浸透しますように!
深呼吸しよう 日本の美徳 伊勢神宮




ウクライナ情勢は、プーチン対ネオコンの構図でしょう。
2014年ウクライナ騒乱について
ウクライナ危機の真相
日本のマスコミは、このネオコン側のプロパガンダを流すロボットです。
ジョン・フォスター・ダレス

それと相反するロシア国防省の主張は次のようになっています。(24日)
----- ----- ----- -----
ロシア軍はウクライナの都市に砲撃や空爆を行っておらず、軍事インフラを精密兵器で攻撃している。 

ウクライナ軍の軍事インフラ、防空施設、軍事飛行場、ウクライナ陸軍航空隊が高度な精密兵器で使用不能となっている。
また同省は、一般市民を全く脅していないと断言した。
----- ----- ----- -----
今回の件について及川さんのご見解。

プーチンさんを攻撃している方達は、少し胡散臭いデスね(;^_^A
息子、全員がウクライナでエネルギー会社の役員

私はプーチンさんを信頼しているわけではありません。しかし日本のメディアは偏り過ぎですね。
ただ、プーチンさんが21日にされたようなご
主張をなさるのは、日本から不正に奪った北方領土を、即刻返還してからにすべきでしょう。
北方領土侵略も、ネオコン勢力が主体的動機となり、米海軍の全面的協力を得て行ったことでしたね。
🔴米国(DS)が主導し、米海軍がソ連軍を訓練し、軍艦も無償供与して
奪った北方領土






昨日に続きウクライナ情勢、先ずは元駐ウクライナ大使馬渕睦夫氏の解説です。(6:26-)


以下、プーチン大統領 ウクライナ侵攻について演説です
https://www.youtube.com/watch?v=laCImsvaOGo

<ウラジーミル・プーチン大統領 ビデオメッセージ>
2012年2月24日06:00モスクワ、クレムリン

ロシア大統領 ウラジーミル・プーチン
ロシアの市民の皆さん、友人の皆さん。

私は今日、ドンバスで起こった悲劇的な出来事と、ロシアの安全を確保するための重要な側面について、改めてお話しする必要があると考えています。

まず、2022年2月21日の演説で述べたことからお話しします。私は、私たちの最大の懸念と心配、そして無責任な西側政治家が毎年一貫して、無礼にも、無遠慮にもロシアに対して作り出した根本的な脅威についてお話ししました。NATOの東方拡大についてです。NATOは、その軍事インフラをロシア国境にますます近づけています。

過去30年間、我々はNATOの主要国との間で、欧州における対等かつ不可分の安全保障の原則について、辛抱強く合意を形成しようとしてきたのは事実である。私たちの提案に対して、私たちはいつも、皮肉なごまかしや嘘、あるいは圧力や恐喝の試みに直面し、北大西洋同盟は私たちの抗議や懸念にもかかわらず拡大し続けたのである。その軍事機構は動き出しており、私が述べたように、まさに私たちの国境に近づいているのです。

なぜ、このようなことが起こるのだろうか。自分たちの例外性、無謬性、万能性の高さから、この横柄な物言いはどこから来たのでしょうか。私たちの利益と絶対的に正当な要求に対するこの侮蔑的で軽蔑的な態度の説明は何であろうか?

答えは簡単です。すべては明白であり、自明である。1980年代後半、ソ連は弱体化し、その後、崩壊した。その経験は、私たちにとって良い教訓となるはずです。なぜなら、権力と意志の麻痺は、完全な劣化と忘却への最初のステップであることを教えてくれたからです。私たちが自信を失ったのはほんの一瞬だったが、世界の力のバランスを崩すには十分だった。

その結果、古い条約や合意はもはや有効ではありません。懇願や要望は何の役にも立たない。支配国家である権力者に都合の悪いことは、古臭い、時代遅れ、無用なものとして糾弾される。同時に、権力者が有用だと考えるものはすべて究極の真実として提示され、代償に関係なく、乱暴に、あらゆる手段で他者に強制される。従わない者は、強権的な手段に訴える。

私が今言っていることは、ロシアだけに関係することではありませんし、ロシアだけがこのことを心配しているわけでもありません。これは、国際関係のシステム全体、時にはアメリカの同盟国にも関係することなのです。ソ連の崩壊は世界の再分割をもたらし、その時までに発展した国際法の規範、その中でも最も重要な、第二次世界大戦後に採択されその成果をほぼ形式化した基本規範は、冷戦の勝者を自認する人々の邪魔をするようになったのである。

もちろん、実践、国際関係、そしてそれを規制するルールは、世界と力の均衡に起こった変化を考慮に入れなければならなかった。しかし、それはプロフェッショナルに、スムーズに、忍耐強く、そしてすべての国の利益と自己の責任に十分な配慮と敬意を払いながら行われるべきものであった。それどころか、自分たちに都合のいいように決定を下し、それを押し通す人々の文化水準の低さと傲慢さと相まって、一種の近代的絶対主義ともいえる絶対的優越感から生まれる陶酔の状態が見られた。しかし、状況は一変した。

その例はたくさんある。まず、ベオグラードに対して、国連安全保障理事会の承認なしに、ヨーロッパの中心部で戦闘機とミサイルを使用した血みどろの軍事作戦が行われた。平和な都市や重要なインフラへの爆撃は、数週間にわたって行われた。というのも、一部の西側諸国はこの事実を忘れたがり、私たちがこの出来事について話すと、国際法について話すのを避け、代わりに自分たちが必要と考えるように解釈した状況を強調するからだ。

その後、イラク、リビア、シリアの順番でやってきました。リビアに対する違法な軍事力の行使と、リビアに関するすべての国連安全保障理事会の決定の歪曲は、国家を破滅させ、国際テロの巨大な座を作り出し、この国を人道的破局へと追いやり、そこで何年も続いている内戦の渦中へと押しやった。リビアだけでなく、この地域全体の何十万、何百万という人々にもたらされた悲劇は、中東や北アフリカからヨーロッパへの大規模な国外移住を引き起こした。

同じような運命は、シリアにも用意されていた。シリア政府の承認も国連安保理の制裁もなく、西側諸国連合が同国で行った戦闘行為は、侵略と介入としか定義できない。

しかし、上記の出来事と一線を画す例は、言うまでもなく、法的根拠のないイラクへの侵攻である。彼らは、イラクに大量破壊兵器が存在するという、米国内で入手可能な信頼できる情報とされるものを口実にしたのである。その疑惑を証明するために、アメリカの国務長官は、白い力の入った小瓶を全世界に向けて公然と掲げ、それがイラクで作られた化学兵器であると国際社会に断言したのである。後に、そのすべてが偽物、見せかけであり、イラクは化学兵器を持っていないことが判明した。信じられないような、衝撃的な、しかし真実の話だ。私たちは、国家の最高レベルでなされた嘘と、国連の高い壇上から発せられた声を目撃したのである。その結果、私たちは、人命の損失、損害、破壊、そしてテロの急増を目の当たりにすることになった。

全体として、米国が法と秩序をもたらした世界のほぼすべての地域で、血まみれの、癒えることのない傷と、国際テロと過激主義の呪いが生まれたようだ。私は、国際法を無視した最も顕著な例のみを挙げたが、それだけではない。

この中には、NATOを1インチたりとも東方へ拡大しないという約束も含まれている。繰り返すが、彼らはわれわれを欺き、端的に言えば、翻弄したのである。確かに、政治は汚い仕事だとよく言われる。そうかもしれないが、今のように、これほどまでに汚いものではないはずだ。この種の詐欺師の行動は、国際関係の原則に反するだけでなく、何よりも一般に受け入れられている道徳や倫理の規範に反している。正義と真実はどこにあるのだろう。嘘と偽善に満ちている。

ところで、米国の政治家、政治学者、ジャーナリストは、近年、米国内に正真正銘の「嘘の帝国」が築かれた、と書いている。これには異論はない。本当にそうなのだ。しかし、アメリカは依然として偉大な国であり、システムを形成する大国であることに変わりはない。その衛星国はすべて、わずかな口実で謙虚に従順にイエスと答え、オウム返しをするだけでなく、その行動を模倣し、アメリカが提示するルールを熱狂的に受け入れているのである。したがって、米国が自らのイメージと似姿に似せて形成したいわゆる西側ブロック全体が、全体として、まさに同じ "嘘の帝国 "であると、正当な理由と確信を持って言うことができる。

わが国はといえば、ソ連邦の崩壊後、新しい近代ロシアの前例のない開放性、米国や他の西側パートナーとの誠実な協力の用意、実質的に一方的な軍縮を考えると、彼らは直ちにわが国に最後の圧力をかけ、終わらせ、完全に破壊しようとしたのである。1990年代から2000年代初頭にかけて、いわゆる集団的西側諸国がロシア南部で分離主義や傭兵団を積極的に支援していた時期がそうであった。コーカサスにおける国際テロの背骨を折るまでに、当時、私たちはどんな犠牲者を出し、どんな損失を出し、どんな試練を乗り越えなければならなかったことだろう!?私たちはこのことを記憶し、決して忘れることはない。

正しく言えば、自分たちの利益のために私たちを利用しようとする試みは、ごく最近まで止むことがなかった。彼らは私たちの伝統的な価値を破壊し、私たち、私たちの国民を内側から浸食するような彼らの誤った価値を私たちに押し付けようとした。彼らが積極的に自国に押し付けてきた態度、それは人間の本質に反するため劣化と退化に直接つながっている態度なのである。こんなことはありえない。これまで誰も成功しなかったし、これからも成功しないでしょう。

にもかかわらず、2021年12月、我々は、欧州の安全保障とNATOの非拡張の原則について、米国およびその同盟国と合意に達するための試みをまたもや行った。私たちの努力は無駄でした。米国はその立場を変えていません。我々にとって重要な問題について、ロシアと合意する必要はないと考えているのだ。米国は自国の目的を追求し、われわれの利益をないがしろにしているのだ。

もちろん、このような状況は、次に何が起こるのか、私たちは何を期待すればよいのか、という疑問を抱かせる。歴史を振り返れば、1940年から1941年の初めにかけて、ソ連は戦争を防ぐため、あるいは少なくともその勃発を遅らせるために、多大な努力を払ったことがわかる。この目的のために、ソ連は、差し迫った攻撃から自らを守るために行わなければならない最も緊急で明白な準備を控えるか延期することによって、最後まで潜在的な侵略者を刺激しないように努めたのである。そのため、ソ連は最後まで侵略者を刺激しないように努めた。

その結果、1941年6月22日に宣戦布告なしに祖国を攻撃したナチス・ドイツによる侵略に対抗する準備はできていなかった。しかし、その代償は大きかった。大祖国戦争に先立ち、侵略者をなだめようとしたことは、わが国民に大きな犠牲を強いる過ちであったことが明らかになった。大東亜戦争勃発後の数ヵ月間に、戦略的に重要な広大な領土と、数百万人の人命を失った。私たちは、このような誤りを2度とは犯さないでしょう。そんなことをする権利はない。

世界支配を目指す者たちは、ロシアを公然と敵として指定した。彼らはそれを平然と行った。間違ってはいけないのは、彼らがこのような行動を取る理由はないということだ。確かに彼らは相当な資金力、科学技術力、軍事力を持っている。私たちはこのことを承知しており、この威勢のいい終わりのない脅迫に対抗する能力と同様に、私たちが耳にしている経済的脅威についても客観的な見解を持っています。この点に関して、私たちは何の幻想も抱いておらず、極めて現実的な評価をしていることを改めてお伝えしておきます。

軍事面では、ソ連が解体し、その能力のかなりの部分を失った後でも、今日のロシアは最も強力な核保有国の1つであることに変わりはない。しかも、いくつかの最新兵器で一定の優位性を持っている。このような背景から、潜在的な侵略者がわが国を直接攻撃した場合、敗北と不吉な結果に直面することは、誰にとっても疑いないことであろう。

同時に、防衛分野を含め、テクノロジーは急速に変化しています。しかし、ロシアと国境を接する領土での軍事的存在は、もし我々がそれを許せば、今後数十年、あるいは永遠に残り続け、ロシアにとって絶えず増大する、まったく受け入れがたい脅威となるのです。

現在でも、NATOの東方拡大により、ロシアを取り巻く状況は年々悪化し、危険になってきている。さらに、ここ数日、NATOの指導部は、同盟のインフラをロシアの国境に近づける努力を加速し、強化する必要があると、露骨に発言している。つまり、自分たちの立場を厳しくしてきたのである。私たちは、こうした動きを黙って受け身で見ているわけにはいきません。これは我々にとって絶対に無責任なことだ。

北大西洋同盟のインフラをこれ以上拡大したり、ウクライナ領土の軍事的足場を確保しようとする努力を続けることは、我々にとって容認できるものではありません。もちろん、この問題はNATOそのものについてではない。それは単に米国の外交政策の道具として機能しているに過ぎない。問題は、ロシアに隣接する地域、つまり私たちの歴史的な土地で、敵対的な「反ロシア」が形成されつつあることである。外から完全にコントロールされ、NATO軍を誘致し、最先端の武器を手に入れるためにあらゆることを行っている。

米国とその同盟国にとって、それはロシアを封じ込める政策であり、地政学的な配当は明らかである。わが国にとっては、生死を分ける問題であり、国家としての歴史的未来に関わる問題である。これは誇張ではなく、事実である。これは、わが国の利益に対する非常に現実的な脅威であるだけでなく、わが国の国家の存在そのもの、その主権に対する脅威でもある。これは、私たちが何度も話してきたレッドラインである。彼らはそれを越えてしまったのだ。

ここで、ドンバスの状況に話を移そう。2014年にウクライナでクーデターを起こした勢力が権力を掌握し、見せかけの選挙手続きの助けを借りてそれを維持し、平和的な紛争解決の道を放棄していることがわかります。8年間、果てしない8年間、私たちは平和的な政治的手段で事態を解決するためにあらゆる手を尽くしてきたのです。すべてが無駄だったのです。

前回の演説で述べたように、そこで起こっていることを同情なしに見ることはできない。それを容認することは不可能になったのです。私たちは、そこに住み、ロシアに、私たちすべてに希望を託している何百万人もの人々の残虐行為を、大量虐殺を止めなければならなかった。ドンバス人民共和国の独立を認めるという我々の決断の主な原動力となったのは、彼らの願望、感情、痛みである。

私はさらに次のことを強調したい。NATOの主要国は、自らの目標に焦点を当て、ウクライナの極右民族主義者やネオナチを支援している。彼らは、ロシアとの統一を自由に選択したクリミアやセヴァストポリの人々を決して許さないだろう。

彼らは、ドンバスで行ったように、クリミアに戦争を持ち込んで、大祖国戦争でウクライナの民族主義者やヒトラーの共犯者が行った懲罰部隊のメンバーのように、罪のない人々を殺そうとすることは間違いないだろう。彼らはまた、ロシアの他のいくつかの地域にも公然と領有権を主張している。

一連の出来事と入ってくる報道を見る限り、ロシアとこれらの勢力の対決は避けられないだろう。それは時間の問題である。彼らは準備を整え、そのときを待っている。しかも、彼らは核兵器保有を目指すところまで行っている。このようなことは絶対にさせない。

ロシアがソ連邦解体後の新しい地政学的現実を受け入れたことは、すでに述べたとおりです。私たちは、ソ連邦崩壊後のすべての新国家を尊重し、今後もこのように行動していきます。カザフスタンが悲劇的な出来事や国家としての完全性という課題に直面したときに提供した支援によって証明されるように、我々は彼らの主権を尊重し、今後も尊重するつもりである。しかし、今日のウクライナの領土からの永続的な脅威に直面している間は、ロシアは安全を感じ、発展し、存在することはできません。

2000年から2005年にかけて、私たちは軍隊を使ってコーカサスのテロリストを押し返し、国家の完全性のために立ち上がったことを思い出してください。私たちはロシアを守ったのです。2014年、私たちはクリミアとセヴァストポリの人々を支援しました。2015年、私たちは軍隊を使い、シリアからのテロリストがロシアに侵入するのを防ぐ、信頼できる盾を作りました。これは自分自身を守るためのものでした。他に選択肢がなかったのです。

今日も同じことが起こっています。ロシアと国民を守るために、今日使わざるを得ない選択肢以外の選択肢は残してくれませんでした。このような状況において、我々は大胆かつ迅速な行動を取らなければならない。ドンバスの人民共和国は、ロシアに助けを求めている。

このため、国連憲章第51条(第7章)に基づき、ロシア連邦評議会の許可を得て、2月22日に連邦議会が批准したドネツク人民共和国およびルガンスク人民共和国との友好・相互援助条約を履行し、私は特別軍事作戦を行う決定を下しました。

この作戦の目的は、8年前からキエフ政権によって行われた屈辱と大量虐殺に直面している人々を保護することである。この目的のために、私たちはウクライナの非軍事化と非ナチ化(翻訳原文:非azify ←denazify) を目指すとともに、ロシア連邦の市民を含む民間人に対する数々の流血犯罪を犯した者たちを裁判にかけるつもりです。

ウクライナの領土を占領することは、私たちの計画ではありません。我々は、力によって誰かに何かを押し付けるつもりはない。一方、西側諸国からは、全体主義的なソビエト政権が署名した第二次世界大戦の成果を示す文書に従う必要はもうない、という発言がますます多く聞かれるようになりました。それに対して、私たちはどのように対応すればいいのでしょうか。

第二次世界大戦の成果と、ナチズムを打ち負かすために私たちの国民が払わなければならなかった犠牲は、神聖なものです。これは、戦後数十年の間に生まれた現実における人権と自由という高い価値観と矛盾するものではありません。このことは、国連憲章第1条に謳われている自決権を国家が享受できないことを意味するものではありません。

今日のウクライナの一部である地域に住む人々は、ソビエト連邦が誕生したときにも、第二次世界大戦後にも、自分たちの生活をどのように築きたいかを問われなかったことを思い出してください。自由は私たちの政策の指針であり、私たちの未来と子供たちの未来を独自に選択する自由である。私たちは、今日のウクライナに住むすべての人々、これを望む誰もが、この自由な選択の権利を享受できるようにならなければならないと考えています。

この文脈で、私はウクライナの国民に語りかけたいと思います。2014年、ロシアはクリミアとセヴァストポリの人々を、あなた自身が "ナッツ "と呼ぶ人たちから守る義務を負ったのです。クリミアとセヴァストポリの人々は、歴史的な祖国であるロシアと一緒にいることを優先して選択をし、我々はその選択を支持したのです。そうでなければ、私たちは行動できないのです。

現在の出来事は、ウクライナとウクライナ国民の利益を侵害する欲求とは何の関係もない。ウクライナを人質に取りそれを我が国と国民に利用しようとする者たちから、ロシアを守ることにつながっているのです。

繰り返しになりますが、私たちは、私たちのために生み出された脅威から、そして今起こっていることよりももっとひどい危険から、自分たちを守るために行動しているのです。私は、どんなに困難であっても、このことを理解し、この悲劇的なページをできるだけ早くめくり、ともに前進するために、私たちの問題や私たちの関係に誰にも干渉させることなく、独立して発展し、これらの問題すべてを克服するための好ましい条件をつくり、国境があっても、単一の全体として内部から強化するために、私たちと一緒に働くことをお願いしています。私は、これを、私たちの共通の未来を、信じています。

また、ウクライナ軍の軍人たちにも申し上げたいと思います。

同志の将校の皆さん。

あなた方の父、祖父、曾祖父はナチスの占領軍と戦わず、今日のネオナチがウクライナで権力を握るのを許すために、共通の母国を守らなかった。あなた方は、ウクライナ人民に忠誠を誓ったのであって、ウクライナを略奪し、ウクライナ人民に屈辱を与えている人民の敵である政権に忠誠を誓っているのではありません。

彼らの犯罪的な命令の遂行を拒否することを強く求めます。直ちに武器を捨てて帰国することを強く求めます。この意味を説明しますと、これを実行したウクライナ軍の軍人は、敵対地域から自由に出て、家族のもとに帰ることができます。

流血の可能性がある場合、その責任はすべてウクライナの支配政権にあることを再度強調したい。

このような展開に外部から干渉する誘惑に駆られるかもしれない人々に対して、私は今、非常に重要なことを述べたいと思う。誰が我々の邪魔をしようとも、ましてや我々の国と国民に脅威を与えようとも、ロシアは直ちに対応し、その結果はあなた方の全歴史上見たこともないようなものになることを知らなければならない。どのような展開になろうとも、われわれは準備ができている。この点に関して必要なすべての決定がなされている。私の言葉が聞き届けられることを希望します。


ロシアの市民の皆さん。

私たちの祖先の文化や価値観、経験や伝統は、常に国家や民族全体の幸福や存在そのもの、その成功や存続のための強力な下支えとなってきました。もちろん、これは絶え間ない変化に素早く適応し、社会の結束を維持し、前進するために利用可能なすべての力を統合し、呼び出す準備ができているかどうかに直接かかっています。

私たちは常に強くなければなりませんが、その強さにはさまざまな形があります。冒頭で述べた「嘘の帝国」は、主に荒々しい直接的な力によって政策を進めていく。このような場合、私たちの言う「腕力だけで頭脳はない」が適用されます。

正義と真実の味方であることが、真の強さであることを、私たちは知っている。そうであるならば、私たちの強さと戦う覚悟こそが、独立と主権の基盤であり、皆さんの家庭と家族、そして祖国の確かな未来を築くために必要な基礎となることに、異論はないでしょう。

親愛なる同胞の皆さん。

ロシア軍の献身的な兵士と将校は、プロフェッショナリズムと勇気をもってその任務を遂行すると確信しています。あらゆるレベルの政府機関や専門家が、経済、金融システム、社会福祉の安定を保証するために効果的に働くことを確信していますし、企業経営者やビジネスコミュニティ全体についても同様です。私は、すべての議会関係者と市民社会が、統合された愛国的な立場をとることを望んでいます。

結局のところ、ロシアの未来は、我々の歴史の中で常にそうであったように、多民族国家であるロシアの人々の手に委ねられているのです。つまり、私が下した決断は実行され、私たちは設定した目標を達成し、祖国の安全を確実に保証することができるのです。

私は、皆さんの支持と、祖国への愛に根ざした無敵の力を信じています。
----- ----- ----- ----- 

このページのトップヘ